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確定拠出年金(iDeCo含む) PR

確定拠出年金企業型の退職後の行き先をタイプ別に分類します!

確定拠出年金のイメージ
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この記事では、確定拠出年金の退職後の行き先をタイプ別に分類していきます。

ところで、確定拠出年金には企業型と個人型があります。この中で「退職」がキーワードになるのは、厚生年金に加入する会社員が加入する確定拠出年金企業型です。

企業年金の一つである確定拠出年金企業型を取り入れる会社は多くなっています。一方、一つの会社にずっと勤め続ける人は少なくなっています。

確定拠出年金企業型を導入する会社は多くても、その会社を退職する可能性も高くなっている。

では退職をしたら、確定拠出年金の行方はどうなるのでしょうか。

確定拠出年金企業型については、退職後に解約をして「脱退一時金」を受け取る仕組みがあります。

ただし、確定拠出年金は公的年金の上乗せとして設けられた制度という前提があります。

公的年金は定められた年齢まで任意に辞めることはできません。そのため、確定拠出年金には脱退一時金という仕組みがあるものの、その要件は案外と厳しいものがあります。

会社を退職すれば厚生年金の資格は喪失しますし、その会社に確定拠出年金企業型があればその資格も喪失します。

では、確定拠出年金の行方はどうなるのでしょうか。この記事では、確定拠出年金企業型の退職後の行き先をタイプ別に分類します。

質問する人
質問する人
確定拠出年金企業型の退職後の行き先っていろいろとありそうですね。
答える人
答える人
確定拠出年金企業型の資格喪失の可能性がある方は、該当しそうなところを参考になさってください。

確定拠出年金企業型の退職後の行き先

国民年金の加入は60歳まで、厚生年金は70歳までです。少なくとも60歳までは公的年金の加入義務が発生します。

では、60歳未満の方が厚生年金の資格を喪失したら公的年金制度への加入はどうなるのでしょうか。

大きく分けると、再就職をして会社員になり厚生年金に加入をする場合と、それ以外になります。

では、それぞれの行き先についてタイプ別にご紹介をしていきます

タイプ1 再就職をして会社員になり厚生年金に加入をする

この場合のキーワードは、会社員として厚生年金に加入をするです。

現在、公務員なども法律上は「厚生年金」ですが、公務員になり厚生年金に加入をするのは後ほどご紹介をする「それ以外」になります。

タイプ1に該当するのは、確定拠出年金企業型のある会社に勤めていたが退職して確定拠出年金の資格を喪失。転職をして改めて会社員として厚生年金に加入した方になります。

タイプ1は、さらに3つに分類することができます。

1 転職先に確定拠出年金企業型がある

2 転職先に確定拠出年金企業型はないが確定給付企業年金はある

3 転職先に確定拠出年金企業型や確定給付企業年金がない

1 転職先に確定拠出年金企業型がある

このタイプは、転職先に確定拠出年金企業型がある、または転職先の確定拠出年金企業型が選択制になっていて加入をした場合が該当します。

転職前の会社も、転職後の会社も確定拠出年金企業型がある場合は、確定拠出年金を継続することになります。

ただ注意をしたいのは、転職前にあった個人別管理資産のすべてを一度現金化し、その現金を転職後の会社の確定拠出年金企業型に移換するということです。

また、転職先の確定拠出年金企業型があっても加入できない、あるいは選択制で加入しない場合も考えられます。

このときは、確定拠出年金個人型(iDeCo)に加入をするか、運用指図者になります。

※ 確定拠出年金個人型(iDeCo)は、自分で掛金を拠出します。

※ 運用指図者は、掛金の拠出は行わず運用だけを継続します。

転職先に確定拠出年金企業型がある場合、原則的には確定拠出年金企業型を継続します。

加入しなかった場合、確定拠出年金個人型(iDeCo)または運用指図者になります。

2 転職先に確定拠出年金企業型はないが確定給付企業年金はある

転職後の会社に確定拠出年金企業型はないが確定給付企業年金があり、確定給付企業年金の規約の中で移換を認めていた場合は、確定拠出年金企業型から確定給付企業年金へ資産を移すことになります。

確定給付企業年金に資産の移換ができない場合は、確定拠出年金個人型(iDeCo)に加入をするか、運用指図者になります。

※ 確定給付企業年金は、掛金は会社負担、運用を行うのは確定給付企業年金の運営者で、将来の受取額が確定しています。イメージとしては厚生年金基金を小規模にしたようなものです。

3 転職先に確定拠出年金企業型や確定給付企業年金がない

転職先に確定拠出年金企業型や確定給付企業年金がないとは、厚生年金に加入はしているものの上乗せの企業年金はないということです。

この場合は、確定拠出年金個人型(iDeCo)に加入をするか、運用指図者になります。

タイプ2 タイプ1以外

「再就職をして会社員になり厚生年金に加入をする」以外がタイプ2です。

具体的には、

1 自営業者として国民年金第1号被保険者になる

2 公務員等として国民年金第2号被保険者になる

3 第2号被保険者に扶養される配偶者として国民年金第3号被保険者になる

が考えられます。

この場合、会社を退職したので確定拠出年金企業型加入者の資格を喪失します。

そして、次に選ぶのが確定拠出年金個人型(iDeCo)に加入をするか、運用指図者になるという選択肢になります。

まとめ

この記事では「確定拠出年金企業型の退職後の行き先をタイプ別に分類します」ということでご紹介をしてきました。

確定拠出年金企業型の資格を喪失した場合、一定要件を満たせば「脱退一時金」を受け取る仕組みがあります。

しかし、確定拠出年金は公的年金の給付抑制の対応策として作られた制度なので、脱退一時金の支給要件は厳しいものがあります。

確定拠出年金は「自分年金」作りを国が後押しする制度で、確定拠出年金企業型の資格を喪失した場合でも、確定拠出年金そのものは続けていくのが基本的なスタンスです。

確定拠出年金はまだ歴史が浅く発展途上の年金制度なので、これからも継続的に見直しが行われていくものと思われますが、おそらくはさらに「自分年金」作りを前提とした制度改正になっていくように思われます。

なお、確定拠出年金企業型の資格を喪失した場合、何れにしても手続きが必要になります。

この手続きを資格喪失後6か月以内にしないと、それまでの個人別管理資産は国民年金基金連合会に移換されます。

国民年金基金連合会に移換された資産は運用が行われないだけでなく、月々の管理手数料も掛かってくるので、お金が目減りしていきます。

確定拠出年金は法律による見直しが度々あるだけでなく、放置すると国民年金基金連合会に移換されお金が目減りをしてしまいます。

確定拠出年金企業型の資格を喪失する可能性がある方は、ご加入になっている確定拠出年金企業型を運営している運営管理機関に、その後の行き先についてお問い合わせされることをおすすめします。

質問する人
質問する人
確定拠出年金は続けていくことが基本なんですね。
答える人
答える人
確定拠出年金は「自分年金」作りの有力な手段になります。できれば続けていきたいですね。